マエストロの音楽豆講座No.6
筆:マエストロこんどー



 マエストロこんどーが独断と偏見で世に送り出す、この音楽豆講座。今回の第6弾はチューニングとピッチの後半です。前回ではピッチがずれたときに出る「うなり」と、チューニングの時にも「いい音で」という話をしていました。今回は曲(メロディー)全体を良い音程で吹く為のトレーニングやピッチコントロール能力のチェックについて書いてみたいと思います。


 曲を良い音程で吹く為に重要な事は「音程は運指で作るのではなく、耳やイメージで作る」ということです。(限度がある楽器もあり)チューニングをしっかりすればすべての音が合うわけではありませんよね?ほんの少しの口や息の変化で、音程や音色というのはすぐに変わってしまうものです。正しい音程をイメージし、自分の音を聴き、音をコントロールするということが必要になってくるわけです。

 では、どうすればそれが出来るようになるのでしょか。僕がオススメするのは「歌う」事と「スケール(音階)」練習です。歌?そうです。声に出して歌うことなんです。当たり前のことですが声には運指はありません。ですが、高い声を出そうと思えば高い声が出るし、小さい声や、怖い声、ハッキリした話し方もイメージすればどうにでもなりますよね?(上手な人は他人のモノマネまねできたりも・・・)ところが楽器を持つと急にその自由な歌のイメージが薄くなり楽器の操作に意識が偏ってしまうんです。「歌う」と「吹く」この二つの共通するイメージがもてると、音程音色など楽器のコントロールがとても楽になってきます。さあ練習に入りましょう。

 まずはキーボードなどで音をとりながらでも多少下手でもかまいません。しっかり声を出して歌いましょう。次に楽器を構えます。そして歌った音(メロディーでもスケールでも)を運指(指使いの事ですよ)をしながら声で歌います。運指をしながらも自分の声はきちんと聴きながら音程をとっている状態、これが大切です。さて、楽器を吹きましょう(金管はこの前に、声の代わりにマウスピースで音をとるステップを入れるといいかも)。楽器で音を出していても、声を出している時のように自分で音程を聴きながら、「歌うように吹けるように」なってきたら最高です。

 もちろん一日ではできるようになるとは思いませんが、繰り返しやる事で少しずつ音程、また音色にも耳や感覚が行き届いていくはずです。そしてスケールの練習でも、同じようなトレーニング効果を得ることが出来ます。普段吹かない調へ行くと、急に音程が悪くなったりするものですが、これは♯や♭の音程がとりにくいわけではなく、その慣れない運指で音が聴けなくなってしまうからなんです。何調であっても相対的には「ドレミファソラシド」というメロディーですよね。難しい指使いに負けることなく、いろいろな調で「ドレミファソラシド」という流れを指ではなく、聞けるように、また歌うように作ってみてください。少し急いでしまいましたが、ほんのわずかでもみなさんの練習のきっかけになればと思います。


 音程よく曲を吹くというのは楽器が十分に扱えなければいけませんし、運指にとらわれず、耳で聴くという作業が必要になってきます。また、良い音程と良い音色というのは実はかなり関係が深いんです(含まれる倍音が安定しないと音色もよくない上に、音程も安定して聞こえないという難しい話ですが・・・)。慌てず、焦らず少しずつがんばっていきましょう。
 とよくわからない部分、いつでも質問してください。可能な限り手助けになればと思います。
 では、No.7もお楽しみに。楽しい音楽生活を送ってくださいね。



SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送